「……優輝……っ……」
クーラーのきいた涼しい部屋の中にあたしの甘い声が響く。
優輝の指がお腹を這う度に息苦しいほどに体中が熱くなって。
口元を手で抑えると、優輝はその手をすぐにどかす。
「声、我慢すんなって」
「でも……」
「誰もいないから」
いつの間にか裸になっていたあたしの体を優輝はゆっくりとした動きで刺激していく。
達也とは違う指の動き、舌の滑らかさ。
達也と優輝を比べると、やっぱりあたしは達也に愛されていなかったんだって思い知らされる。
達也はあたしを愛してくれてはいなかった。
そして、あたしもまた達也を心の底から愛していなかったのかもしれない。



