「これ…親にあげるのだろ??」

「んなの嘘にきまってんじゃん‼‼

親なんてめったに帰ってこないし‼‼」

高嗣は

触れちゃいけないようなことを聞いてしまったように

俯いた。

「あ、あたしは大丈夫だから‼‼

家帰ってからあけてね??」

「わかった。ありがとな彌嘉。」

「あ‼‼あともう1つ‼‼」

「なんだよ」

チュッ……

「おやすみ‼‼」

「……っ‼‼」

あたしは照れてる高嗣を置いて

家に入った。

三浦と他の執事しかいない

寂しい家に。

「ただいま…」

「お帰りなさいませ。彌嘉様」

この呼ばれ方にも慣れた。

だけど

何か寂しい。

さっき会ったばかりの高嗣に

会いたい…。