キミ色

俺は昨日いたあの公園に向かっていた。
何かをしたくて行ってる訳でもなく、足が勝手に公園の方に向いて行く。



もう夕方だからか昨日ほど子供はいないが、まだ何人か子供が見られる。
無邪気に走り回る子供達。


いつ見ても、羨ましいと想える。



俺はまず自動販売機の前まで行きコーラを買おうとしていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「駄目だってば!」


「欲しい!!お姉ちゃんお願い!!」


「お姉ちゃん、金欠なの!!」


「きんけつぅ?」


「あぁ、、、だから!!とにかくお金がないの!」


「お姉ちゃんのケチ!!」


「何だと!?このくそガキがぁぁ!!!!」



怒りに満ちていながらも、暖かく笑いながらガキを追いかける女の子。
明らかにうちの高校の制服を着ている。


俺は俺の方に走ってきてしまった男の子を抱き上げると、女の子の方を向いた。