意味解んねぇし…
たった2人なのに、盛大にやったって虚しくなるだけじゃん。



理解出来ないながらも歩いていると、また空羽が違う場所に向かって脱走しだした。



は?
またかよ…



「おい!今度はどこ行くんだよ?」



なんて言っても無駄。
行ってしまったら空羽が戻ってくるハズがない。



慌てて空羽の後ろを追いかけると、目の前にはたくさんのお花の束が広がった。



「花?」



そう言って空羽の方を見ると、いつになく優しい目で花の匂いをかいでいた。



「いい香り。可愛い…」



優しくそう言うと隣にある黄色い花も手に取った。
また、同じように匂いを確かめている。



空羽を見て少し真似してみる。
ゆっくりと空気を吸い込む。



確かに落ち着くような花の香りが身体を巡る。



でも、どの花を匂っても同じ匂いしか感じない。
そんな花々にすぐ飽きてしまった。



ふと横を見ると、夢中になっている空羽の姿が目に映る。



本当に花好きなんだ…