「んーーーっ」



比奈はいきなり


伸びをした



「黒猫は不幸を招く猫」



いきなり比奈は


口を開く



「それは真実であって偽り」


「…?」


「黒猫も、愛されたいよな‥」


「比奈?」



僕は


ひとりで呟く比奈の


名前を呼んだ



「庵が羨ましいよ」


「‥どうして?」


「アイツは…沢山の人間に愛されてるから」



ニッと笑う


比奈の顔は


どこか悲しそうだった