「あの人は人の皮を被った化け物だ。そう簡単に…死ぬ人じゃない。お前は、あの人から庵を守れるか?」



比奈は


真っ直ぐな瞳で


僕をとらえる



「父さんが‥人の皮を被った化け物なら、僕も化け物だ」


「玖音もな」


「庵は僕が守る」


「猫なのに?」


「確かに猫だけど………化け物を倒せるのは、化け物だけ」



僕は


比奈の瞳を睨む



「庵だけは…渡さない」


「ふっ…。頑張りな」



父さんに


庵は渡さない……‥