「………聞くの忘れてた」


「ハァ…ハァ‥なに」



男の人は


揺らすのを


やめた



「お前の名前」


「‥関係ないでしょ」


「揺らすぞ?」


「音っ!」


「…猫での名前?」



僕は頷いた



「人間での名前は?」


「……浬音」


「可愛い名前じゃん。まぁ、野良猫には音ってのがいいが」



…なにコイツ


なんか凄くムカつく



「離して」


「はいはい」



男の人は


僕を地面に


降ろした