「はっ。犬死にだな」



父さんは


ニヤニヤと笑う



「犬死に？んなわけねーだろ」



比奈は


笑う父さんに


そう言った



「俺等が今アンタの目の前にいるのが、なによりの証拠だ」


「…くだらん」


「くだらなくなんかねぇっ!!!」



比奈は吠える



「他の奴等がっ、自分を盾にして足止めしてくれたんだよっ!!!」



比奈は


強く拳を握る



「命懸けで…アイツ等は道を開いてくれた!!!テメェに……侮辱なんかさせねぇっ!!!!」



比奈は


強く床を蹴り


父さんに殴りかかった