「行くぞっ。比奈達が、苦戦してるはずだっ‥」


「…そーだね、雫ちゃん」



俺は立ち上がり、


雫ちゃんと行こうとした



「しーちゃん!!」



その呼び方に


雫ちゃんが振り返る



そこには


血だらけで、


だけど強い瞳をした


夕陽がいた



「…夕陽………朝陽は?」


「大丈夫‥、ちゃんと生きてるよ…」


「……ここ‥、任せていいか?バカ双子‥」



雫ちゃんの言葉に


夕陽は大きく頷いた



この場所に、


夕陽しかいないってのは……


どういう事なんだろうな‥



「…本当に、朝陽は大丈夫なんだな?」