僕が庵に再会し


庵の家で一緒に


暮らすようになってから


二週間が経った



猫の姿は


便利なことも多いが


不便なことも


沢山でてきた



庵以外の人の前では


絶対に喋れない



何をされても


『猫』として


対応しなくてはならない



「浬音。今日は翆羽(スイウ)に会いに行くぜ」


「翆羽?」


「この辺で有名な族だ。全員イケメンで、いい奴らなんだぜ」



庵はニッと


笑った