タッタッタッタ


という足音に



「庵ちゃんっ」



アスカさんの声で


僕は我に返った



「どうしたんですか、アスカさん」


「私、柏さん苦手だわ‥」



アスカさんは


はぁ‥と


溜め息をついた



「あー…‥、やっぱり」


「あら?もしかしてバレてたの?」


「…はい」



アスカさんは


苦笑いしながら


僕の頭を撫でた



「困ったわねー」


「まぁ、柏にはバレてないから大丈夫でしょ」


「だといいんだけど…」



アスカさんは


小さく声を上げた



「?アスカさん?」


「庵ちゃん。ごめんなさい、言うの忘れてたわ。大事な情報持ってきたの」



アスカさんの


言葉に


庵の身体が


小さく跳ねた