三田は、もう一度、コートの絵を描き直し、
「次に、動きと、スタンスだ」
三田は、ボールをマークして、
それぞれの位置と、スタンスを描き込んだ。
「いいな、スタンスを、間違えるなよ。
間違えると、そこが穴になるからな」
皆は、真剣な顔をして、ボードを見ていた。
三田は、友理を見て、
「という事は、どういうことだ?」
友理が、答える。
「オフェンスの時、間違えた所は、
攻めなければならない」
「そうだ。間違えたスタンスの所を
見逃しては、いけない。
だから、自分の所だけではなく、
みんなの動きを、知っておくんだ。
そしてもし、間違えた所があったら、
そこは、オフェンス全員が、
気付かなければならない」
三田は、ボールの位置を変えて、再び、
ディフェンスの位置とスタンスを描いた。
こうして、それそれのボールの位置に対する
動きとスタンスを、説明して行った。
「だいたいのことは、わかったな。
じゃあ、実際に、やってみる。
リサ、ありがとう」
梨沙は再び、ボードを、引っ張って行った。
「いいな、基本は、助け合いだ。
そのための、動きとスタンスだ。
忘れるなよ」
「はいっ」
皆が、コートに、散って行った。