しばらくして千奈が、大きく息をして、
涙を拭い、振り返った。


千奈「じゃあ、お言葉に甘えて、
   写ってやるとするかぁ~」


佐紀「もぅー、千奈ぁ」


雅美「そうそう、千奈は、そうでなくちゃ」


里香「千奈、こっち、こっち」


雅美「あぁ、千奈、顔ぐちゃぐちゃだよ。
   さあ、これで拭いて」


雅美は、タオルを差し出した。


千奈「ぐちゃぐちゃって、何よ」


そう言いながら、タオルを受け取ると、
千奈は、それで丹念に顔を拭いて、

千奈「これ、クサーい」


そう言って、雅美にタオルを返した。


雅美「えー、そんな事ないでしょう」


千奈「ハハッ、冗談だよっ」


雅美「もぅー、やめてよ」



皆は、千奈を真ん中に据えた。

皆、清々しい笑顔をしている

千奈も、嬉しそうに、皆を見た。

そして、佐紀達も、笑顔で答えた。

三田の声がする。


三田「いいかぁ?、じゃあ、行くぞ。
   ハイ!チーズッ」


全員、ガッツ・ポーズで、


  「イェーイ」




その写真には、満面の笑顔とともに、
一生切れる事のない絆を持った仲間が、
写し出されていた。