皆は、三田の周りに、集まった。


三田が、皆をみると、全員笑顔で、
三田を、見返している。


  「よーし、みんな、よく頑張った。

   出来る事は、全て、
   出し尽くしたか?」


佐紀達は皆、うなずいた。


  「じゃあ、もう、忘れ物は、無いな」


全員が、真っ直ぐ、三田を見ている。

その顔には、満足感があふれていた。


  「だよな。いい試合だったぞ。

   みんなは、バスケットを
   全て、知っている訳ではない。
   だけど、自分の知っている事、
   持っているモノ、全てを使って、
   闘った。

   まあ、負けたのは、相手の方が、
   より多く、知っていたし、
   持っていたという事だろうな。
   まっこれは、勝負だから、仕方ない。

   俺に、もう少し知恵があったら、
   状況は、変わっていたかもしれないが
   それは、申し訳なく、思ってる。
   すまなかった」


そう言って、三田は、頭を下げた。