友理が、三田の所へ来る。
「ウチ、サキの代わりに、行きます」
友理も、三田と同じように、
佐紀を休ませなければと、考えていた。
友理は、三田の意図が、わかったのだった。
「よし、行けっ!」
「はいっ」
友理は、オフィシャルに、走って行った。
友理は、ガードとして、コートに立った。
やはり、大きい事は、いいことである。
友理が、ガードとして入った事で、
歩美の負担が減った。
ボールの流れが良くなり、雅美や桃子も、
攻撃に専念することが出来た。
そして、点差が、徐々に詰まり始めた。
オフィシャルのブザーが鳴り、
審判が、笛を吹く。
「チャージド・タイムアウト、桃華」
甲陽、2点の、ビハインド。
ベンチに帰って来た華子たちに、
桃華ベンチを見ていた三田は、
「次は、ゾーンみたいだな。
ミヤ、お前はずっと出てるから、
リカと替われ。
後は、このままで行く。
ソノ、行けるな?」
「大丈夫ですわ」
「よしっ、今は、耐えろ。
このまま、ついて行くんだ。
気を抜くんじゃないぞ。
ちょっとのキッカケで、
大きく点が動くからな」
佐紀が、声をかける。
「気を抜いちゃ、ダメだよ。
イチ、ニッ、サン」
「ファイ」

