娯楽室のドアが開いて、中居さんが、
顔を出した。


  「皆さん、ここに、いてはったんですか

   お食事の支度が、出来ましたえ」


梨沙が、返事する。


  「はーい」


  「よし、じゃあ、メシにしようか」


すると、佐紀が、


  「コーチ、後で、もう一度、
   観てもいいですか?」


  「ああ、かまわないが、
   11時には、寝ろよ」


  「大丈夫です。私たち、
   そんなに遅くまで、
   起きれませんから」


三田は、ニコッとして、


  「だなっ。よーし、メシだ、メシ。

   明日に備えて、いっぱい、食えよ」


佐紀も、

  「じゃあ、御飯食べて、お風呂入ったら
   ここに集合ね」



三田が食事していると、
中居さんが、お茶を入れに来て、

  「皆さん、女の子なのに
   よく食べはりますねぇ」


  「ハハハ、腹が減っては、
   戦が出来ませんからね」


  「いつも、こんなにおとなしいんですか」


  「明日のことで、
   頭がいっぱいなんですよ」


  「まあ、それは、それは」



皆、黙々と、食事していた。

しかし、頭の中は、さっき見たビデオで、
一杯だった、

そして、それに対して、
どうすればいいかを、必死に考え、
イメージ・トレーニングをしていた。