梨沙の話を聞いて、友理が、
大きな声を上げた。
「なんで、そんな事、するんやろ。
チナ、関係ないやん」
「だよね。最低だね」
「ウチらで、チナを、守らな」
「そうだね。
リサ、何かあったら、いつでも言って
すぐに、駆けつけるから」
「うん、わかった」
「ウチら、仲間やもん。許さへんでぇ」
「みんなで、チナを守るぞぉ」
佐紀は、ガッツ・ポーズをした。
「ヨッシ」
すると、全員が、
「ヨッシ」
皆が、校門まで来ると、
前に、タクシーが止まっていた。
「あれっ、華子、今日はタクシー?」
「私のじゃ、ありませんわよ」
「まっ、華子は最低でも、
ハイヤーじゃない?」
「あの、長~い車、何てったっけ」
「リムジン」
「そうそう、それそれ」
そんなことを話しながら、校門を出ると、
そこに、千奈と千奈の母が、立っていた。
「あっ」
事情を知っている佐紀たちは、
神妙な顔つきになり、立ち止まった。

