宿舎で、佐紀たちは、
今日の試合の、反省会をしていた。


そこへ、亜紀がやって来た。


  「キャプテン、コーチが、娯楽室に、
   集まれって」


  「うん、わかった」


  「娯楽室って、何やろ」


  「カラオケでも、するんじゃないの?」


  「まさかぁ」


皆、今日の勝利で、少し浮かれていた。



娯楽室には、大型テレビが、置かれていた。


  「よーし、新垣高校が、次に当たる、
   桃華学院のビデオをくれたので、
   それを見ることにする」


すると、梨沙が、


  「このビデオを持ってたという事は…」


  「ウチらに、
   勝つつもりやったんと、ちゃう?」


  「てか、私ら、眼中に無かったって、
   ことだよね」


  「まっ、失礼な」


  「ハハハハハ」


三田は、皆を見回し、


  「そうだ、お前たちは、
   その新垣の思いを、打ち砕いたんだ。

   だから、次の試合は、
   その思いを背負って、
   試合しなければならない。

   恥ずかしいゲームは、出来ないぞ」


全員が、しっかりと、うなずいた。


  「じゃっ、見るぞ」