フリー・スローは、里香が、2本とも決めた
残分3、甲陽、8点リード。
「プレス」
佐紀の声が飛ぶ。
しかし新垣も、
フリー・スローで落ち着いたのか、
パスがつながるようになった。
ベンチでは、三田が、
「もう、落ち着いたのか。
ちょっと、早かったな。
ユリが、持ってくれればいいんだが」
すると、梨沙が、
「大丈夫ですよ。ユリ、この試合、
だいぶ、楽させてもらってますから。
ほらっ、生き生きと、走ってますよ」
友理は、初めてのガードが、面白くて、
気に入っていた。
仕事は、佐紀の中継くらいだったが、
それでも佐紀に、上手く使われていた。
大型ガードの強みは、
シュート・ブロックのできる、セイフティ。
友理のお蔭で、新垣は、速攻の時、
レイアップしづらい状態にあった。

