三田は、皆を見回して、
「どうだ? 自分たちは、
どんな、素晴らしい人間だ?」
三田は、佐紀を見て、
「サキ」
「普通の人間です」
「まっ“普通って何なんだ”って事は
あるが、いい所も悪い所もある、
みんなと同じ、人間だよな」
皆が、うなずく。
「ところが、思い上がってしまうと、
それが、見えなくなるんだ」
三田は、笑顔で、佐紀を見て、
「まあ、港南の奴らは、
中学の県大会で、慢心の怖さは、
経験済みだよな」
頭を掻く、佐紀、友理、雅美、梨沙。
三田の話は、続く。
「だから、もっと、自分を
知らなければならない。
何が出来て、何が出来ないか、
それがわかれば、
誰に、何を言われても、
自分を見失う事は、ないだろう」
三田は、友理を見て、
「ユリ、それは、どういうことかな?」
「えっ、それは…………
“どうせ、出来る事しか、
出来へんのやから”ですか?」
「そうだ、ユリっ、
これは、名言だと思うぞ。
ただし!」

