夏休み中、坂井は、こまめに、やって来た。
その分、仕上がりも早く、
夏休みの後半には、基礎練を卒業して、
2対2や、3対3が、多くなった。
しかし佐紀は、アウトのランニングだけは、
やめなかった。
しかも、神社での坂道3周を、
5周に増やしたのだった。
当然、友理は反対したが、
誰の賛同も得られず、渋々、走っていた。
夏休みも後半になると、佐紀は、度々、
夏休みの課題を、話題に取り上げた。
佐紀「みんな、夏休みの宿題、出来てる?」
歩美「まぁだまだ、全然」
雅美「サキは、済んだの?」
佐紀「まさかぁ。でも、少しづつでも、
やらないと、1日や2日徹夜したって
できないからね」
歩美「量が、ハンパないじゃん」
千奈「華子は、いいよなぁ。家庭教師に、
全部、やってもらえるじゃん」
華子「私は、そんな事、しませんわよ」
千奈「私なら、するけどね」
里香「じゃあ、部活も、
誰かにやってもらったら?」
千奈「やだよ、そんなの」
華子「同じですわ。自分でやらなきゃ、
己のためになりませんもの」
千奈「部活はいいけど、勉強は、
全然、面白くないんだもん」

