三田は、帰って来た友理たちに、
「どうやら、ゾーンだと、
バレたみたいだな。
しかし、このままで行く。
ユリ、センターにパスが入るから、
注意しろよ」
「大丈夫です、あのセンター、
ハイポストのシュートは、
あまり、入らへんですから」
友理は、先ほどの試合で、センターの
シュート率が低いのを、見逃していなかった
「よしっ、ミヤ、リカ、
ポストへのパスを、狙え」
「はいっ」
「アキ、よくやった。
ユキと、交代しろ」
試合が、再開された。
最初、茅島の6番は、
交代に気付いていなかった。
少し疲れが見えていたのに、また元気に、
張り付いて来て、いい加減、
うんざりしていた。
ディフェンスの時、ナンバー・コールして、
初めて、人間が違う事に、気がついた。
そして、必死に張り付く、
由紀たちの顔を見る事に、嫌気がさしてきた

