準決勝が、始まった。


佐紀が、声をかける。


  「頑張って行くよ。
   コオヨ―」


  「ファイトー」


観客席から、千夏の声が聞こえた。


  「頑張れよぉー」


佐紀は、軽くガッツ・ポーズをして見せた。

三田が、声をかける。


  「よーし、行くぞー」



ボールがトス・アップされ、試合が始まった

しかし、相手は、第2シード。

そう簡単には、勝たせてくれない。

第1クォーターは、一進一退の攻防が続いた

茅島の4番が、ボールを受けると、
カット・イン。

里香が、カバーに出るが、少し遅れて、
ファウル。



ベンチで、桃子が、


  「やっぱ、4番、速ぁ~い。
   華子でも、止められない、ニャン」


同じく、ベンチにいた友理は、
うなずきながら、4番を見ていた。


佐紀は、必死に、6番についていた。

しかし、パスで振られると、6番が
フリーになり、3ポイントを、打たれた。


第1クォーター、終了。

甲陽、4点のビハインド。