三田は、野村先生の所へ行き、
「ありがとうございました。
スクリーンを、1から教えるとなると
かなり、時間がかかりますから、
助かりました」
「いや、こちらも、あそこまで詳しくは
やってなかったから、いい勉強に、
なったと、思うぞ」
野村先生は、感心したように、
「お前の、言う通りだな。
全員、ウチが、欲しいくらいだ。
いいチームに、なるぞ」
「一番いいのは、姿勢ですかね。
とにかく、へこたれません。
何でも、吸収しようとします。
こんなに教えてて楽しいのは、
いままでに、無かったですよ」
すると、後ろにいた理恵が、
「三田さん。誰かウチへ来ませんか?」
「さあな。
成績の事は、よく、知らないが、
来れるとしたら、キャプテンのサキ、
センターのユリ、フォワードのソノ、
この3人くらいかな?」
「ああ、ここまで来て、勉強してる、
3人ですか。
やっぱり、成績も、いいんですね。
三田さん、
勉強、教えてやってくださいよ」
「ハハハ、俺はもう、全部、忘れたよ」
理恵は、しみじみと、
「一人でもいいから、来てほしいなあ」

