合宿、3日目。


朝、佐紀は、桃子を起こそうと、声をかけた


  「モモー、朝だよー」


しかし、桃子は、起きなかった。


  「モモぉー」


声と同時に、枕が桃子に、飛んできた。


  「うわっ、起きてる、起きてるよー」


桃子は、跳び起き、
また、枕を抱いて、立っていた。

すると、皆が、声をかけて来た


  「モモ、おっはよー」


  「モモ、おっはー」


  「モモ、おはようさん」


皆、昨日の話で、桃子への、見る目が、
変わっていた。


  「おはよう、ニャン」


しかし、これには誰も、触ろうとしなかった



午前の練習メニューは、昨日と同じだった。

しかし今日は、昨日の疲れが、
かなり、尾を引いていた。

キャプテンの佑香の声が、響く。


  「ほらっ、みんな、元気出して!」


  「ファイト」


佐紀も、盛んに、声を送っていた。


  「ユリっ、走って」


  「ユリっ、ファイト」


こちらは、ほとんどが、
友理に対するものだったが。