先にやって来たのは、友理だった。
友理は、ガッツ・ポーズをして、
「やったー、勝った」
そう言うと、崩れるように膝に手を付いた。
すぐ後から、美智子も、やって来た。
友理の横まで来て、同じく、
膝に手を付き、ハアハア、言っていると、
佑香がやって来て、
「ねっ、わかったでしょ。
ランニングを嫌がると、
こうなるのよ。
もっと、頑張りなさい」
すると、2人同時に、
「はい」
と言った。
佑香は、微笑みながら、友理を見て、
「あなたに言った訳じゃないけど、
あなたも、同じね。
頑張るのよ」
そう言って、友理の肩を、ポンと叩いた。
「はい、頑張ります」
美智子は、背筋を伸ばし、
「次は、負けないからね」
と、笑顔で言った。
友理は、膝に手を付いたまま、下から見上げ
「私も、負けません」
すると、佐紀がやって来て、
「さっ、行くよ」
と、友理のお尻を、ポンと叩いた。
「ちょっと、待ってぇな。
もぅ、サキ、バスケの事になると、
厳しいんやから」
そう言いながら、友理も、ヨロヨロと、
体育館へ、入って行った。

