佐紀たちは、早くから起きているので、
食欲も、旺盛である。

桃子は、さっき起きたばかりなので、
あまり食欲が無い。

だから、何度もお代りをする佐紀たちを、
驚きの目で、見ていた。


  「みんな、スゴ~い。なんで朝から、
   あんなに食べられるの?」


  「サキたちはね、中学校の時、
   三田コーチから、早寝早起きを、
   言われてましたの」


すると、歩美が、


  「それを、また、バカ正直に、
   実行してるんだよ」


  「へ~、それで、あんなに早く、
   寝てるんだ」


  「自己管理は、スポーツマンには、
   絶対、必要ですからね。

   感心しますわ」


  「ちょっと、あのクソ真面目さには、
   呆れてるけどね」


  「歩美さん、その言葉遣いは、
   いけませんわ」


  「あら、華子様、ごめん遊ばせ」


それを聞いた桃子は、


  「ソノには、乗るんだ。

   じゃあ、私のにも、乗ってよ。
   お願い」


  「何で、そんなに構って欲しいワケ?」


  「コミュニケーションが取りたいのっ!
   チーム・ワークの、基本じゃない。

   私、決めたんだ。今年から、もっと、
   みんなの中に、入って行こうって」