―目的地。 それは学校の正門前のベンチ―。 何となく、 そこがいいと思ったんだ。 それはきっと、 矢吹の家の近くだから…。 もしもの展開で、 急に会うってことになった時のために。 それと、 あの場所がお気に入りだから…。 目的地に到着して自転車を降りると、 私はベンチに腰かけた。