社長の溺愛




次の日の朝


「ん………」



俺の腕のなかで小さく寝返りをうった彼女


そのおかげで胸板に翼の小さい頭がコツンと当たり、かなり密着している



「ん………」



長い睫毛が揺れると、見えたのは綺麗な茶色の瞳



「おはよう、よく寝たね」



朝のあいさつをしつつ、寝起きの髪を撫でる



「おはよ…たくさん寝たよ、いっぱい」



「そうだな、いっぱいだ。気分は平気か…?」



「うん、大丈夫」



見た限りでは風邪も治ったし、よく寝たせいもあるか、完全復活を遂げていた