今度はあなたからプロポーズして










翌週、春江は公園に来なかった。





翌週に限らず、
その次の週も姿を見せなかった。





いつしかわしの心の中は
諦めに変わっていた。






きっとお見合いも
うまくいったのだろう。






そのほうが
春江もきっと幸せになれるはずだ

きっと、そうだ。






これでよかったんだ。






いつかこうなることは、
わかっていたはずじゃないか…。






未練などあるはずがない。






自分が身を引いたのは
春江の幸せを願ってのことでは
ないか…。







わしは自問自答を繰り返ししては
結果を受け入れようと苦悶した。





が、結局は自分への言い訳を
並べたに過ぎなかった。





どんなに酒を浴びようとも
仕事に没頭しようとも
頭から離れようとはしてくれない。





心の中にポッカリと開いた穴は
決して埋まることはなかった。