「まさか、仕事に行くんじゃ
ないよねぇ??
今日明日はどんな重要な事でも
断ってくれるって
約束だったじゃないっ…
嘘つきっ!」
大抵の場合、仕事の都合であれば
黙って送り出すしかあるまいが、
恭一が携帯を切るなり、
留美は珍しく不満を爆発させた。
「だって、仕方がないじゃないか
新人の武田がトラブルを
起こしちゃったらしくて……
部下を守るのも上司の仕事だろ
それに誕生日は明日なんだから
それは必ず守るよ」
恭一も大義名分が出来たとでも
言わんばかりに留美に応戦する。
だが、留美は怯まない。
彼の余裕綽々の態度に
より一層苛立ったのか
留美がおとなしく引き下がること
はなかった。

