「ち、違います… あ、でも、そうなる予定… というか、 そうなればいいなって 思ってます……」 留美は咄嗟の返事とはいえ、 見知らぬ人に何を言っているのかと 自分でも不思議に思ったが、 多分、この老紳士の雰囲気が そう答えさせているのだろう。 常に穏やかな感を醸し出している 彼には好感に加え 妙に気を許しがちな安心感があった。