病院に戻った時には、 午後の3時をまわっていた。 息子達がわしの体調を心配して、 わしは一旦家に戻ることにした。 家に着くと、安堵と疲労で、 わしはすぐに深い眠りに落ちた。 何時間くらい寝ただろうか… 辺りは真っ暗になっていた。 わしは体を起こすのもしんどくて 虫の鳴く音色に耳を澄ましながら ぼんやりと天井を眺めていた。 突然、シンと静まり返った部屋に 電話がけたたましく鳴り響いた。 電話は病院からだった。 電話口で義理娘が泣き叫ぶ声に わしは言葉を失った。 ・