「わしの心臓もガタがきてての… 時々、言うことを聞いては くれん… 歳は取りたくないもんじゃ…」 と、暢気に笑って見せた。 「ところで、 あの青年は戻ってきたのかね? 待たせとるようなら、 申し訳ないが…」 そう言われて留美はハッとすると 恭一のことを思い出した。 バッグの中の携帯を開くと、 着信が5回と、 メールも4通届いている。 連絡があったと安心すると共に 慌てまくっているであろう恭一の 顔がパッと浮かんだ。 ・