それから、


「……雪葉、行くか。

先生、ありがとうございました。」


軽く頭を下げると、




「いえいえ。

また一時帰宅の最中に何かあったら遠慮なく来てくださいね?」


そう言って、先生は目元を少しくしゃっとさせた。





「はい。」



……できれば来たくないけど。





心の中で呟き、病室を後にした。