「え……?」



「本当の事、言ってよ。


本当は貧血なんかじゃないんだろ?」



「貧血だよっ!!」



そう言う雪葉の目には、うっすらと涙が滲んでいた。



「……知ってるから、俺。」



「え……。」


「病気の事、もう知ってるから……。」





雪葉は、そう聞いた途端、大粒の涙をぽろぽろと零し、泣き出した……。