「話しても、大丈夫ですか?」


先生が心配そうにこちらを見ながら言う。



「……和泉、良いよな……?」



まだ、すすり泣きをしている和泉。


話す事が出来ないのか、したくないのか、

首を一回だけ縦に振る。



「では、言いますね……。


彼女は、




重度の心臓病に侵されています。」






これが夢だったら、どんなに嬉しかっただろう。


……どんなに、幸せだっただろう。