診察室に入ると、


「城戸さんから、ここに来ているという話は聞いていませんよね?」

と、聞かれた。



「……はい。」


「やはりそうですか……。


彼女の事ですから、そうなんだろうな、とは思っていたんです。」


そう言って、目を伏せる。



「雪葉は……。


雪葉は、やっぱり……病気なんですか?」


和泉が、聞く。



その声は、すでに涙声になっていた。



「……はい。」