野に咲く一輪の花の如く


「おはよう。なんだ、朝から出掛けてたのか?」

お父さんが遅い朝食を食べながら、そう言ってきた。



チラッとお母さんを見ると、お母さんが首を左右に振った。

進の事は、お父さんには話してないみたい。



「『おはよう』じゃなくて、『こんにちは』の時間だよ? ちょっと、回りがどうなってるか、グルッと見てきたの」

私はそう言ってから自分の席に座り、メールが来てないか携帯を確認しようとした。



えっ?



「圏外?」

思わずそんな呟きが零れた。