野に咲く一輪の花の如く


お母さんはこっちを見ないで、作業をしていた。



「ううん、まだ」

「……そう……」

「うん」



お母さんはそれ以上、何も言わなかった。

だから、私も何も言わずに2階へ向かった。



お母さんも心配してくれてるんだ。

さすがに中学時代からの付き合いになると、お互いの両親とは顔馴染みになる。

進は人懐こい性格もあって、お母さんのお気に入りだった。