野に咲く一輪の花の如く


その後、2人だけで話した方がいいと思い、私と進は2階に行こうとした。

すると、伊藤さんが『何をしているんだ? ずっと家に居て他の状況が分からないから、あんたの話も聞かせてくれ』と私を見て言ったので、結局、みんなで1階の茶の間で話をした。



伊藤さんが奥さんの話をポツリポツリと話していると、息子さんは唇をギュっと噛んでいた。



そして話を聞き終わると、息子さんはボソッと『父さんが無事で良かった……もしかしたら、そのタイミングで父さんだけ家戻ったのは、母さんが助けてくれたのかもしれないよなぁ』と独り言のように呟いた。