野に咲く一輪の花の如く


「立っていられない位の強い地震だったから、仕事や会社の事よりも、未来が無事かどうかばかり気になって気になって……」



進の言葉に、ジワッと涙が込み上げてきた。

一番に私を思い出してくれた事が、嬉しかった。



「私も……進が無事か心配で、電話もメールもしたんだよ?」

「繋がらなくて心配しただろ? ごめんな?」



私は首を左右に振った。



「俺も未来に連絡を取りたくて、充電する為に車に置いていた携帯を取りに、急いで車に戻ろうとしたんだけど……散策路を下りてる途中で、今度は津波が見えて……上に戻るしかなかったんだ」