それが数年前、アドバは長い時を経て軍事国になっていたが、政治資金の不足や度重なる不況の赤字国債により国が破綻寸前であった。
そこで、ゴーディンに「また1つの国に戻らないか」とアドバ側がそう言い渡したのだ。この言葉がゴーディンの首相や国民の逆鱗にふれ、アドバの案は呆気なく散った。
ところが、アドバの将軍が「反対意見が気にくわなかった」という理由でゴーディンを一晩で焼け野原にした。
助かった村人は、戦禍に巻き込また亡き人の別れを惜しんだ。この戦火で、住民は半分以下になってしまった。せめてもの救いは大事な食糧があったことだ。ゴーディンは昔から、食糧を地下倉庫に蓄える風習があるお陰で食糧に困る事はなかった。