【続編】長男のカゴ

死にたい。



動揺しすぎてあり得ないこと口走ったよね?



もうヤダ。



「俺のこと好きだから余所余所しいのか」

「もうヤダ!!知らない!!」

「なんで?」

「恥ずかしいし振られたくないし!!今より気まずくなるのは…ヤダよ…」



ベッドから降りた善は小さな冷蔵庫から水を出した。



そしてその水で薬を飲み、あたしに向けたのは微妙な顔。



ふられちゃうっ…。



咄嗟に耳を塞いだ。



善と今以上に話せなくなったらS科にいるのが辛くなるからっ…。



そっと触れた善の手に耳を塞いでいたモノを下ろされた。



泣きそうだから…やめて…。



「よくわかんねぇんだ…」

「なにが…?」

「好きとか」

「うん…?」

「だから今、怜の気持ちには応えられない」

「わかっ…た…。あたし行くね?具合悪い時に変なこと言ってごめっ…」

「怜っ…」



予想より苦しい。



ダメだ。



我慢…できそうにないっ…。