【続編】長男のカゴ

【怜】



風邪をひいた善に届けに来たお弁当。



授業聞いてるのかと思えば眠っていた。



さすがに風邪ひいたらちゃんと服着るんだね。



その善の熱は現在38度。



バカみたい。



こんなに熱あるくせに勉強なんかして。



「んぁ~…。寒いかも…」

「今から熱上がるんだと思うよ。服もっと着る?」

「布団に埋もれる…」



こりゃあお弁当どころじゃないか…。



作らなきゃよかったな…。



「どうやって寮に?」

「クラス長に許可もらった」

「西岡に?」

「そうだよ。それに近野さんも寝ずの看病みたいだし。少し休むって」

「お前のメシ…」

「コレ食べちゃうから気にしないで」



善に作ったお弁当を少し離れた場所で食べた。



それにしても普通科との規模が違うよ、S科寮は…。



まず部屋の広さもベッドのサイズが違うし。



大きいクローゼットとかあるし!!



机もお洒落だしぃ~!!



格差だよっ!!