【続編】長男のカゴ

またやったのか。



「お前がいてくれてよかった…」

「また飲んだわけ?」

「これでも昔よりマシになったんだけどな…。あっ、君が怜ちゃん。善の父です。いつも世話になってるみたいで感謝してます」



慌てて頭を下げた怜。



まずはこの酔っぱらいか…。



「善、部屋のドア開けてくれ」

「お家だよ~…。雷しゃんに抱っこ…にゃはは…」

「黙れバカ。恥ずかしいとこ見せてんのわかってんのかね…」



昔は酒を飲むと寝たまま朝まで起きなかったらしい。



両親の寝室を開け、またリビングに戻ると、かしこまってる怜がいた。



「善のお父さん超かっこよくない…?」

「俺も思~う」

「あれで6人の子持ちとか見えないんだけど…」
「よく言われる」

「家族でいたら善と兄弟だよね」

「ははっ…」



実際そうなんだけど言わない。



雷は父親だから。



しばらくするとその雷がやってきた。



「変なとこ見せてしまったね」

「いえっ…」

「善、コーヒー…じゃなくて水くれ」



水か…。