【続編】長男のカゴ

成績は炎次、マックに続いて3位の実力…。



記憶力がよくて、理解力も高い。



善はきっと凄く優秀なんだと思う。



そんな善の言葉通り、初戦は完全試合…。



ウソみたいに早い球を投げる。



あたしは打てなかったけど、善と古谷が2得点を上げS科の華麗なる勝利。



「善って凄いね!!」

「にゃははははっ!!俺様の前にひざまずけ」

「バカ」

「なんだよ~。もっと褒めろよ~」



そう言ってあたしの肩をガッシリと組んだ。



腕重いっ…。



なんの躊躇もなくこうしたスキンシップ。



善らしいと言えば善らしい。



そしてあたしもイヤではない。



「怜ちゃん、暑いから飲みのも買いに行こう?」

「な、なんであたし!?」

「パシリでしょ?ねっ、行こう」



雪村君の出席率が高くなり、こうして頻繁に絡んで来る。



危険人物とインプットされた頭は、必要以上に近寄らない。



「俺も行く」

「善っ!!一緒に行こう!!」



よかった…。