【続編】長男のカゴ

雪村は得体が知れないからやめとけって~…。



でも俺が知らないだけでイイヤツかもしれないしな…。



「なぁなぁ、炎次って彼女いんの?」

「いますよ」

「マジで!?どんなヤツ!?」

「年上の大学生ですが…?」

「お嬢様か!?」

「いえ、普通の家庭ですよ。善君みたいに長男じゃないので気楽なもので」



俺は恋愛結婚すんだ。



好きじゃなきゃ乗り越えられない壁もあるって留宇が言ってたしな!!



「マックは?」

「いねぇよ。婚約はしてるけどな」

「その歳で!?」

「あぁ、1年S科にいる」

「好きなのか!?」

「知るかよ」



でも顔が緩くなった気がする。



彼女いるのか…。



「古谷はいねぇよな?」

「僕の彼女、留学中だからね」

「はぁ!?」

「ドイツ行ってる~。中学の同級生だったんだ。ゼンゼンはいるの?」

「俺は…俺はいねぇけど…」



まず、恋なんかしたことねぇからな…。



みんな大人なんだな…。