【続編】長男のカゴ

なんで善が…こんなに強くあたしを抱きしめるの?



「お前を苦しめたのはわかってる…。でも怜に会えねぇとか触れねぇとか…俺が無理だから…」

「あのコのとこに行ったらいいのに…」

「何で?俺が好きなのは怜だ」

「ウソだ!!あたしなんか…浮気される程の存在でしょ…」

「浮気、してねぇよ…」

「したでしょ!!」

「ナルの部屋行こう。全部…わかるから…」



ヤダヤダヤダ!!



どうしてあんなコのとこに行かなきゃならないの!!



ふたりであたしを騙すの?



「そこまでしなくていいよ…。善は善の好きにしたらいいんだから…」

「だったらここにいる」

「もうやめてよっ…。期待とか信頼とか、明るいものは裏切られた時に辛いからっ…いらないっ!!」

「怜っ!!俺は浮気なんかしてねぇ!!」

「謝ったくせに!!次は否定?いい加減にしてよ…。今の善の何を信じればいいの?もう…お願いだから…これ以上混乱させないでよ…」



また裏切られたら…あたしはきっとここにはいられない…。