【続編】長男のカゴ

もう1週間も学校を休んでる。



週末は善、帰るのかな…。



「眠ります」

「はい、では夕食の時間に起こしますので」

「結城さん…ありがとう…」



善と別れてるようなもんなのに、結城さんはそばにいてくれる。



あたし、これから先どうなっちゃうんだろ…。



貧乏だって、虐められたって負けなかった…。



こんなに弱くなるのは善のことだけ…。



「ハァ…」



胸が苦しい…。



善…会いたい…。



前に戻って、笑って抱きついて…。



幸せだなって思ってたあの頃に戻りたいよ…。



「ふぇっ…」



泣くだけ泣いて、疲れて眠る。



それが最近の生活。



ギシッとベッドのスプリングが軋む音で目が覚めた。



結城さんはベッドに乗ったりしない…。



「もう少し…寝てな…」



暖かい手…。



善だ…。



善が…どうしているの!?



「なんっ…」

「結城に止められたけど限界…」

「会いたくないっ!!」



そう言って起きあがったあたしを、善は強く抱きしめた。